思い入れのある昔の商品などには、私自身の当時の思い出などを含めまして商品説明を書かせていただくことがございます。
通常、そのような商品が売切れになりますと、その商品データはWEBから削除されてしまいますが、せっかく書いた文章を消してしまうのももったいないですので、ここに保存しておくことにしました。
昔有った素晴しい日本製品を懐かしんでみてください。
また、新しい世代の人たちにも、昔の素晴しくも味わいの有る made In JAPAN の昔の望遠鏡に興味を持っていただけるといいですね。
コンピューターを使って単に性能を追求した製品類のその進化は素晴しいですが、部屋に置いた大昔の望遠鏡を眺めながら味わうシングルモルトウィスキーの味は、格別ですよ。
また、そんな望遠鏡でのんびりと星を覗く...こんな時間の使い方、贅沢と思いませんか?
いずれまた当店で同様な機種が入荷した際には、こんな文章を思い出していただいて、ぜひ当店でご購入頂けると、嬉しい事は言うまでも有りません。
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高橋製作所 TS式5cm屈折赤道儀
1972年モデル。
50年近く前の製品ですが、そのデザインは今見ても素晴しいと思います。
5cmと言えば、今ではたかだかファインダーでも当たり前の口径ですが...、当時はメインの口径として、こんなにもお金を掛けて造っていたのですね。
もしも、今、タカハシが同じものを作ったら、何十万円かかることやら....。
最近の中国製とかの望遠鏡しか知らない人にとっては、驚異的な製品だと思います。
当時は、タカハシの製品は現在のように何処のショップでも見て買えるということではなく、東京板橋の本社に直接出向いて購入するか、もしくは通販で直接注文するしかなかったのです。
自分の周りにタカハシ製品を持っている友人がいればそれを見ることは出来ましたが、そうでない人は、雑誌の広告の写真を見てどのような造りの製品かを想像するしかなく、まあ、それがまた、製品の大きな価値と魅力にもつながっていたかもしれません。
私も含めて、お金を持っていない当時、初めての望遠鏡は、殆どの人は町のメガネ屋さんで他メーカーの望遠鏡を購入してしまったと思いますが、大体がいずれ満足いかなくなって、そのうちにタカハシの製品を目にする機会が必ずあるですが、そのときには、その造りのあまりの違いに大きなショックと後悔を覚えることになります。
「こんなに違うなら、最初から、タカハシにしておけば良かった....」と。(でも、お金が無いのだから、どうにもなりませんが...)
たぶん、1970年代頃の天文ファンの皆さんは、身に覚えがあるのではないでしょうか。
( 「もし、タイムスリップできたら、当時の買えなかった望遠鏡を好きなだけ買ってやる!!」なんて、想像しちゃいますよね。)
この高橋製作所TS式5cm屈折赤道儀もそんな憧れの一台でした。
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高橋製作所 TS式65mmP型屈折赤道儀
昔、P型に憧れた人(多いと思います)にとっては、まさに宝物。
ファンならば、ずっと手元に置いて"ニヤニヤ"したいですよね。
(私も商品撮影している間、久々にワクワクしてしまいました。)このデザインは、永久に賞賛されるものと思います。
硬い木質(桜材)の三脚と強固な架台で、鏡筒の端をつまんで揺らしてもまったくブルブルせず、感動的ですよ。
純正のコンハクトな格納木箱に総てが収納されます。